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私たちが提供している多種多様な製品が、お客様のものづくりのシーンで、
よりその真価を発揮できるように、
私たちがこれまで培ってきた実績に基づく様々な情報を発信していきます。
材質や技術の進化に伴い、私たちの製品も進化と発展を続けてきました。
これまでの歩みのなかで得た知見やデータは、きっと皆さまのお役に立てるものでしょう。

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  • 材質

接着のメカニズム

1.濡れ

良好な接着性を得るための第一条件は、インキが素材表面を充分に濡らすことである。

濡らすためにはインキは液体でなければならないが、ただ液体であれば素材を濡らすことが出来るわけではない。

例えばポリエチレンやフッ素樹脂(テフロン)等の素材に一般のインキが接着しないのは充分に素材表面を濡らすことが出来ないためである。

素材表面の濡れは、インキと素材の相対的表面張力に依存し、インキの表面張力が素材の表面張力(表面自由エネルギー)より小さいときに良く濡らすが、その逆の時は濡らさない。

素材を表面処理することが出来れば、表面張力を上げられる。

素材の表面張力は濡れ指数液により確認できる。

2.接着に関する諸説

(1)化学結合説

エピライトインキAPインキなどの二液反応型インキでは、素材表面のOH基と主剤のOH基とが硬化剤の介在により結合する。

ただし化学結合は特定の反応型インキの場合に限定され、その他には適用出来ない。

(2) 投錨(びょう)効果説

昔提唱された説で、インキが素材表面の凹面に流入して固化すると、あたかも木に釘を打ち込んだように離れなるという説である。

しかしこれは木や紙のような多孔質材料には適用出来ても、プラスチック等の非孔質の平滑面には適用出来ない。

(3) 吸着説

今日の一般的な説である。

吸着には原子間力に基づく化学吸着(化学結合:1次結合)と分子間力に基づく物理吸着(ファンデルワールス力:2次結合、及び水素結合)とがあり、物質はこれらの力によって固体表面に吸着する。

(4) 融合接着

素材のプラスチックとインキの主成分樹脂とが融け合って接着する。

どのプラスチックの組み合わせにおいても融合接着が起こるわけではない。

融合接着を考える際の重要な物性値として溶解性パラメーターがある。

これはプラスチックとインキの混合性が良ければ接着も良いという考え方で、一般に似た者同士は接着が良いと言える。

(5) スリップ剤による疑似接着

スリップ剤をインキ表面に浮かせてセロテープを付着させにくく、又引掻き耐性を強くする。

インキと素材の接着性が向上するわけではない。

補足

以上接着は一つのタイプ(原理)では成されず、いくつかの原理の相乗効果によっている。

ただ大部分の接着は、インキと素材表面との間に働く2次結合力(ファンデルワールス力)によって生じ、そしてインキと素材表面間に1次結合力(化学結合力)及び水素結合力が働くことがあれば、この場合にもっとも強い接着力が得られる。