十条ケミカル株式会社

FAQ

スクリーン印刷やスクリーンインキに関する一般的な事柄から、用途や材質に最適なインキ、対候性や接着性の機能を向上させる方法など、基本から専門性の高い技術情報までを網羅したFAQです。機能、用途、材質など様々な切り口で疑問にお答えします。

Q10. UVインキのトラブル対策

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Q10 - 01

処理PP材へ#6300CPOインキを印刷しているが、冬場になってから印刷面への静電気による埃の付着が目立ってきた。

 JA-2帯電防止剤(特製品)をインキに2%程度添加して下さい。これにより、静電気による埃の付着が防止できます。尚、JA-2帯電防止剤(特製品)は、在庫を常備しておりません。ご使用に際しては、弊社営業部までお問い合わせ下さい。

Q10 - 02

シボのある成形品にUV調色インキを使用しているが、点状に剥離する。原因は何か。

 成形品の表面が粗いシボ状になっている場合には、凹部に印刷されたインキ層が厚くなり、この部分のインキをUV硬化させるのには、他の部分よりも多くのエネルギーを必要とします。この為エネルギーが不足している場合に、今回のように点状剥離することがあります。
 硬化条件を向上させればこのトラブルは解決できます。またメジウムやマットクリアーをインキに対し約20%添加してインキの濃度を下げる方法も効果がありますので、お試し下さい。

Q10 - 03

処理PP材にレイキュアーOP 4300メジウムを印刷したところはじきが発生した。対策はあるか。

 インキにレベリング剤JAR-21を1〜2%加えて印刷することにより、はじきは著しく少なくなります。はじきと似た外観不良トラブルとして、発泡が消えた後のレベリング不良がありますが、JAR-21はレベリング不良にも効果があります。また印刷後UV照射をする前にプレヒート(予備加熱)を行なえば、レベリング性は更に良くなります。
 尚、JAR-21を添加してもはじきが消えない場合には、素材の処理が十分でないか、処理後長時間経過したため処理が失効している可能性がありますので、再処理を行う等の対策を施して下さい。

Q10 - 04

PEP-Z(HV)インキの耐水性が不足している。対策はあるか。

 インキの硬化が不充分であるために物性が低下している可能性があります。インキにメジウムを10%程度添加しインキ濃度を下げれば、硬化性が改善され物性も向上します。尚、インキ濃度を下げたくない場合には、硬化促進剤JAR-8 を2〜3%加えて印刷して下さい。

Q10 - 05

レイキュアーVX 4700シリーズの耐アルコール性が不充分。対策は。

 レイキュアーVX 4700シリーズは柔軟性の良好な硬化皮膜を形成するインキです。その為、皮膜の硬いインキに比べると耐アルコール性等の物性が低下しています。対策としてはインキを硬化皮膜が硬いレイキュアーGA 4100シリーズに変更して下さい。更に膜を硬くして耐アルコール性を向上させる方法としては、JAR-1メジウムの添加をお勧めします。(10〜20%程度) 尚、膜が硬くなった代わりに、インキの接着力が低下することがありますので、注意が必要です。

Q10 - 06

溶剤型インキの上にUVクリアーインキを重ね刷りしたら、はじきが発生する。

 溶剤型インキの乾燥不良がトラブルの原因と考えられます。一般に、溶剤型インキが十分に乾燥していれば、はじきを発生させることはありません。
 尚、UVクリアーインキが透明メジウムなどのノンシリコンタイプの場合には、溶剤型インキも9100PLシリーズ PETインキなどのノンシリコンタイプを使用する必要があります。シリコンタイプのインキの上にノンシリコンタイプのインキを印刷するとはじきが発生しますので、ご注意下さい。

Q10 - 07

4300シリーズ FG-30厚盛クリアーを印刷したところ、若干ダレる傾向があった。

 FG-30厚盛クリアーは、FG-20厚盛クリアーよりも高粘度でダレにくいタイプのインキです。しかし印刷膜厚、印刷パターン、印刷時の温度などの条件によってはダレる事があります。この様な場合には添加剤JAR-22を2%程度添加し印刷して下さい。

Q10 - 08

UVインキが保管中にゲル化した。

 UVインキの保管場所としては、乾燥機の近くや直射日光が当たる所、また真夏にエアコンのない部屋など、インキに熱がかかる場所は適切ではありません。例えば、インキボトルに触れたときに温かさを感じるのは危険信号です。すぐに保管場所を変更する必要があります。
 UVインキは、直射日光を避け冷暗所に貯蔵して下さい。この条件で貯蔵した場合の品質保証期間の目安は、製造後2年です。しかし30℃を超える様な場所での貯蔵はインキのゲル化や増粘の原因となります。又一度使用したインキは貯蔵安定性が低下していますので、容器に戻すことは避けて下さい。 参考→UVインキ

Q10 - 09

UVインキを印刷したら色ムラが発生した。

 JAR-14流動調整剤(添加量1-2%)が効果がありますので、お試し下さい。

Q10 - 11

PPボトルにUVインキを印刷しているが、部分的な剥離がある。

 部分的に剥離するのは、一般には表面処理が均一に行われていないためのトラブルです。均一な処理が出来る様に、処理条件を調整してください。また被印刷物の表面に凹凸があると、凹部分のインキが膜厚になるために硬化性が低下し、部分的な剥離が起こる事があります。
 参考 → Q10-02: シボのある成形品にUV調色インキを使用しているが、点状に剥離する。

Q10 - 12

UVインキの調色シルバー(アルミペーストJAグレード使用)が版上で増粘する。また同インキを保管中にアルミが沈降する。

 UVインキの調色シルバーが、アルミペーストJAグレードを使用して調色しているのであれば、調色安定性は問題ないはずです。増粘の原因は、アルミの粒径に比べて刷版のメッシュが細かすぎるために目詰まりが発生し、版上のインキ中のアルミ比率が上がったことだと思われます。刷版の低メッシュ化をご検討下さい。
 アルミの沈降は比重の問題なので、使用前に良く撹拌して下さい。またインキにマットクリアーなどを添加してチキソ性を付与することにより、アルミの沈降を防止できます。但し、仕上がりが若干変化しますのでご注意下さい。

Q10 - 13

UVインキの調色グレー色を黒色PS材に印刷したが接着性が不充分。白色PS材では問題ない。

 黒色の素材は光を反射しないため、インキの硬化不良により接着性が低下したものと思われます。インキにメジウムを添加して濃度を下げれば、硬化性は改良されます。ただし色の変化が目立たない様に注意して下さい。またJAR-8硬化促進剤、JAR-17接着向上剤等を併用すれば、硬化性・接着性が更に改良されます。

Q10 - 14

4300FG-20を厚盛印刷した印刷物を積み重ねておいたところ、若干ブロッキングの傾向があった。インキ膜が接触していたのはオフセット印刷物のプレスコート(蒸発乾燥型ニス)面。

 4300FG-20厚盛クリアーにJAR-1メジウムを3〜5%程度添加することにより、皮膜が硬くなり、耐ブロッキング性が向上します。ただし過剰に添加すると、皮膜が硬くなり過ぎて折り曲げに弱くなりますので、ご注意下さい。
 参考 → Q10-17: 4300FG-20を使った印刷物が約1年間の保管中に一部分がブロッキングした。

Q10 - 15

レイキュアーSL 6100シリーズインキの耐アルコール性を改善したい。

 レイキュアーSL 6100シリーズは、柔軟性の良い皮膜を形成する後加工性の優れたUVインキです。その為硬い皮膜を形成するインキに比べると、耐アルコール性が低下しています。対策としては、インキにJAR-1メジウムを10%程度添加して下さい。硬化皮膜が硬くなり、耐アルコール性が向上します。ただし過剰に添加すると皮膜が硬くなり過ぎて後加工性が低下しますので、ご注意下さい。
 参考 → Q10-05: レイキュアーVX 4700シリーズの耐アルコール性が不充分。対策は。 

Q10 - 16

レイキュアーOP 4300シリーズ メジウム の柔軟性を向上したい。

 レイキュアーOP 4300シリーズ メジウムにFG-4厚盛クリアーを混合すれば、柔軟性がアップします。混合比率は任意ですが、メジウム:FG-4 = 5:1の混合で良好な結果が得られたケースがありますので、お試し下さい。
 なお柔軟性の良好な皮膜は耐ブロッキング性の点では不利ですので、ご注意下さい。

Q10 - 17

4300FG-20を使った印刷物が約1年間の保管中に一部分がブロッキングした。原因と対策が知りたい。(保管状態は不明)

  • 生地:アート紙(印刷面はマットPPラミ上)
  • インキ:OP4300 FG-20 厚盛クリアー
  • 印刷:シリンダープレス(1200回転)
  • 光量:約170mJ/cm2
  • 印刷膜厚:25〜35μm

 ブロッキングとはインキ皮膜面と重なり合う材質面との間に圧力が加わった時に、インキ皮膜の一部分が材質面へ粘着(又は接着)してしまう現象です。これを無理に引き離そうとした時にその粘着(接着)力が強い場合には材質の一部分が破壊され、インキ皮膜上に移行してきます。粘着(接着)力が同等であっても材質破壊が起こらなければ、音がする程度でインキ皮膜面と材質表面からの引き離しは可能です。 UVインキのブロッキングに関しては、一般的に下記の様な発生要因が考えられます。

発生要因 発生傾向
インキ皮膜の硬化度合 硬化時の光量が低いほど発生しやすくなります
重ねる材質表面の影響 光沢のある材質ほど発生しやすくなります
重ねる時のインキ皮膜温度 硬化直後に積み重ねた場合、硬化時の反応熱が内部に蓄積し、ブロッキングが発生しやすくなります
インキ皮膜面に掛かる荷重 cm2当たりの荷重が大きいほど発生しやすくなります。積み重ねる材質面中の印刷場所によっても荷重は変化します
印刷膜厚 厚いほど発生しやすくなります
荷重時の環境 温度、湿度とも高いほど発生しやすくなります
荷重期間 長いほど発生しやすくなります

 ブロッキングに関しては種々の要因が複合して発生している場合が多く、原因を特定できないケースが少なくありません。また長時間経過しないと結果が判明しないので、事前の試験を困難にしているのが現状です。しかし上記各要因につきましては、なるべく安全な方向でご検討下さい。

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